ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ第1期(2016年・全13話)

シリーズ総括 「0から1へ」の物語

静岡・内浦の小さな学校で、9人の少女が「輝く」意味を見つけるまで
浦の星女学院Aqours結成廃校の危機ラブライブ!予選挑戦

1期をひとことで:「普通の自分」に悩む高海千歌が、スクールアイドルAqours(アクア)を立ち上げ、仲間集め・東京での得票0の大敗・学校の廃校危機を経て、「μ'sの真似ではなく自分たちだけの道を走る」ことに気づき、ラブライブ!地区予選のステージに立つまでの物語。キーワードは「0から1へ」「輝きたい」

物語の3つの山

  • 結成期(1〜5話):千歌が梨子・曜・1年生3人を巻き込みAqoursが6人に。生徒会長ダイヤの反対を乗り越え部として承認される
  • 挫折期(6〜8話):学校の統廃合(廃校)危機が発覚。東京のイベントに招かれるも観客投票は0票。千歌が初めて「悔しい」と泣く
  • 再生期(9〜13話):3年生(果南・ダイヤ・鞠莉)の2年前のわだかまりが解け9人に。μ'sを追いかけるのをやめ「自分たちの景色」を探すと決め、地区予選で町と学校の物語を歌う

Aqours メンバー

名前学年ひとこと
高海 千歌(たかみ ちか)2年主人公・リーダー。実家は旅館「十千万」。「普通星人」を自称し、μ'sに憧れてAqoursを立ち上げる
桜内 梨子(さくらうち りこ)2年音ノ木坂学院からの転校生。ピアノが特技で作曲担当。犬(しいたけ)が苦手
渡辺 曜(わたなべ よう)2年千歌の幼なじみ。高飛び込み選手で衣装づくり担当。口癖は「ヨーソロー!」
津島 善子(つしま よしこ)1年自称・堕天使「ヨハネ」。中二病キャラから抜け出したいが抜け出せない
国木田 花丸(くにきだ はなまる)1年お寺の娘で本の虫。語尾は「〜ずら」。ルビィの親友で歌が得意
黒澤 ルビィ(くろさわ るびぃ)1年ダイヤの妹。人見知りだが筋金入りのスクールアイドル好き
松浦 果南(まつうら かなん)3年千歌の幼なじみ。実家はダイビングショップ。元スクールアイドル
黒澤 ダイヤ(くろさわ だいや)3年生徒会長。実は重度のμ'sマニア。元スクールアイドル
小原 鞠莉(おはら まり)3年ホテル経営者の娘で現・理事長。英語まじりの「シャイニー☆」キャラ。元スクールアイドル

その他の登場人物

  • Saint Snow(セイントスノー):函館の実力派スクールアイドル姉妹。姉・鹿角聖良(3年)と妹・鹿角理亞(1年)。東京でAqoursの前に立ちはだかる
  • 高海志満・美渡:千歌の姉たち(しまねえ・みとねえ)。しいたけ:高海家の大型犬
  • むっちゃんたちクラスメイト:終盤、学校を救う輪に加わる浦の星の生徒たち

各話リスト

1期を貫くテーマ

  • 「輝きたい」:千歌の原点。何にも夢中になれなかった「普通」の自分が、スクールアイドルに出会って変わっていく
  • 「0から1へ」:東京での得票0、入学希望者0。突きつけられた「ゼロ」を、諦めずに「1」へ変えようとする合言葉
  • μ'sとの距離:最初は「μ'sみたいになりたい」だった憧れが、最終話では「μ'sの背中ではなく自分だけの景色を探す」へ変わる。これが1期最大の成長
  • 町と学校:内浦の海・みかん・町の人々の温かさが常に物語の土台。学校を救う戦いは2期へ続く
ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期

第1話『輝きたい!!』

「普通」に悩む千歌がスクールアイドルに出会い、走り出すまで
千歌の決意生徒会長の壁海辺の出会い運命の転校生

30秒でわかるこの話:何にも夢中になれず「自分は普通星人」と思ってきた高海千歌は、東京でスクールアイドルμ's(ミューズ)のライブ映像に衝撃を受け、自分の学校・浦の星女学院にスクールアイドル部を作ると決める。しかし生徒会長・黒澤ダイヤに申請を却下され、部員も集まらない。そんな中、海で出会った作曲のできる少女・桜内梨子が、なんと転校生として千歌のクラスに現れる——「奇跡だよ。それが全ての始まりだった」。

ここまでの前提

  • 舞台は静岡県沼津市の内浦。海とみかんの小さな港町で、千歌の実家は旅館「十千万」
  • スクールアイドルは学校単位で活動する大人気カルチャーで、全国大会「ラブライブ!」も開催されている
  • 千歌が憧れるμ'sは、廃校の危機にあった音ノ木坂学院を救い、ラブライブ!で優勝した伝説的グループ(前作『ラブライブ!』の主人公たち)

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「私ね、普通なの。普通母星に生まれた普通星人なんだって」
— 高海千歌。夢中になれるものがなかった自分を梨子に語る場面。1期全体の出発点。
「一生懸命練習して、みんなで心を1つにしてステージに立つと、こんなにもかっこよくて、感動できて、素敵になれるんだ」
— 高海千歌。μ'sに心を撃ち抜かれた理由を語る。
「奇跡だよ。あなたは」
— 高海千歌。転校生として現れた梨子へ。物語の始まりを告げる一言。

押さえたいポイント

  • 「輝きたい」が千歌の原動力。才能も夢もない「普通」の自分でも輝けるはず——この願いが1期13話かけて形を変えていく
  • ダイヤの不自然な反対に注目。スクールアイドルを嫌っているはずなのにμ'sに異様に詳しい。この謎は第9話で回収される
  • 善子・花丸・ルビィら1年生も冒頭から顔見せ済み。第4〜5話の加入エピソードへの布石
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第2話『転校生をつかまえろ!』

ピアノに行き詰まった梨子が「海の音」と出会い、仲間になるまで
梨子の勧誘海の音探し初めての曲作り

30秒でわかるこの話:千歌は転校生・梨子を毎日勧誘するが「ごめんなさい」と断られ続ける。梨子は幼い頃からピアノ一筋だったが、いくら練習しても上達せず、心が折れて環境を変えるために内浦へ来ていた。3人で海に潜って「海の音」を探した日、梨子の中で何かが変わり、作曲担当としてAqoursの曲作りに協力することになる。実は梨子の部屋は千歌の部屋のベランダ越しのお隣さんだった。

ここまでの前提

  • ラブライブ!に出場するにはオリジナル曲が必須。しかし浦の星に作曲できる生徒はいない、というのが第1話までの最大の壁
  • 梨子は東京の音ノ木坂学院(μ'sの母校)から来た転校生。ただし本人はスクールアイドルにまったく詳しくない

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「変わるよ。きっと」
— 高海千歌。「海の音を聞けば変われるのか」と自嘲する梨子に、根拠なく、でも本気で言い切る。
「みんなを笑顔にするのがスクールアイドルだもん」
— 高海千歌。梨子の力になれるなら嬉しいと語る場面。梨子が心を開くきっかけ。
「本当、変な人ね」
— 桜内梨子。千歌への呆れ半分・好意半分の口癖がこの話から定着する。

押さえたいポイント

  • 「音を探す」という梨子のテーマはこの後も続く。第10〜11話のピアノコンクール編で完結する長い伏線
  • 梨子はμ'sの曲を聴いて「夢の扉を探す」感覚に共鳴する。音ノ木坂出身なのにμ'sを知らなかった梨子が、千歌を通じてスクールアイドルに出会い直す構図
  • ベランダ越しの部屋の位置関係は、以後2人の名物シチュエーションになる
ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期

第3話『ファーストステップ』

謎の理事長・鞠莉の無茶ぶりと、雨のファーストライブ
小原鞠莉 登場体育館満員が条件グループ名Aqours誕生初ライブ

30秒でわかるこの話:浦の星に高校3年生の新理事長・小原鞠莉が着任。「体育館を満員にできたら部として承認、できなければ解散」という条件でデビューライブを課される。全校生徒を集めても満員にならない体育館を前に、3人はビラ配りと猛練習で挑む。校庭の黒板に誰かが書き残した「Aqours」の文字をグループ名にもらい、雨の当日——開演時間を千歌が間違えるハプニングの末、会場は町の人と生徒で満員に。Aqoursのファーストステップが刻まれる。

ここまでの前提

  • 鞠莉は内浦のホテル経営一族・小原家の娘。ダイヤ・果南とは同学年で、3人の間には何かあった気配が漂う(詳細は第8〜9話)
  • この時点のメンバーは千歌・曜+作曲協力の梨子の実質3人

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「もし来てくれなかったら——じゃあ、ここでやめて終わりにする?」「さあ行こう。今、全力で輝こう」
— 開演前、不安を吹き飛ばす千歌たちの掛け合い。
「ただ見てるだけじゃ始まらないって、うまく言えないけど、今しかない瞬間だから」
— 客席で何かを抱えながらAqoursを見つめる場面。3年生の過去への入口。

押さえたいポイント

  • 初披露曲は「ダイスキだったらダイジョウブ!」。停電した体育館に灯りがともる演出は1期屈指の名場面
  • 黒板の「Aqours」の文字は超重要伏線。第9話まで覚えておきたい
  • 鞠莉の「応援なのか試練なのか分からない」振る舞いは、廃校問題(第6話〜)と3年生の過去に直結している
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第4話『ふたりのキモチ』

花丸とルビィ、お互いを想い合う親友2人の同時加入
体験入部花丸の夢ルビィとダイヤ姉妹Aqours 5人に

30秒でわかるこの話:ライブを見て心を動かされた1年生の国木田花丸黒澤ルビィが体験入部する。しかし花丸は「自分は体力もないし向いていない、ルビィの夢を叶えるのが自分の夢だった」と身を引こうとし、ルビィは「姉(ダイヤ)がスクールアイドルを嫌っているから」と踏み出せない。互いを想うあまりすれ違う2人が、本当の気持ち——「大切なのはできるかどうかじゃない。やりたいかどうか」——にたどり着き、そろって正式加入。Aqoursは5人になる。

ここまでの前提

  • 花丸は古いお寺の娘で、パソコンも触ったことがない本の虫。幼稚園からルビィ・善子と顔見知り
  • ルビィは大のスクールアイドル好きだが、姉のダイヤが「スクールアイドルの話題を見たくない」様子のため、好きでいることに罪悪感を抱えている

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「ルビィちゃんはもっと自分の気持ち大切にしなきゃ。自分に嘘ついて無理に人に合わせても、辛いだけだよ」
— 国木田花丸。ルビィの背中を押す。しかし実は自分こそ気持ちに嘘をついていた。
「1番大切なのは、できるかどうかじゃない。やりたいかどうかだよ」
— 高海千歌。この作品の価値観を代表する一言。

押さえたいポイント

  • 「互いのために身を引く」というすれ違いは、第8〜9話の果南と鞠莉の関係の相似形。1年生ペアで先にミニチュアを見せる構成になっている
  • ダイヤが妹の入部を黙認したことで、「嫌い」の中身がただの拒絶ではないことが匂わされる
  • ランキング登録時の順位は4999位。ここから「上を目指す」数字の物語が始まる
ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期

第5話『ヨハネ堕天』

「普通になりたい」堕天使ヨハネが、そのままの自分で加入するまで
津島善子 登場中二病卒業失敗堕天使アイドル作戦Aqours 6人に

30秒でわかるこの話:入学式の日に「堕天使ヨハネ」ムーブを全開にして以来、学校に来られなくなっていた津島善子。花丸の助けで「普通の高校生」として再デビューを試みるが、うっかり堕天使が漏れて大失敗。千歌は「堕天使アイドルとして個性を出そう」と善子をステージに引っ張り出すもダイヤに叱られ、善子は一度は身を引く。しかし千歌の「自分が1番好きな姿を見せることが輝くこと。堕天使を捨てちゃだめ」という言葉で、善子はヨハネのままAqoursに加入する。

ここまでの前提

  • 善子は中学時代「自分は堕天使」と思い込んでいた過去があり、卒業したいのに癖が抜けない
  • 花丸とは幼稚園以来の幼なじみ。「よしこちゃん」と呼ばれるたび「ヨハネよ!」と返すのがお約束
  • Aqoursはランキング上昇のため「目立つ個性」を模索中だった

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「ステージの上で、自分の好きを迷わずに見せることなんだよ。自分が1番好きな姿を、輝いてる姿を見せることなんだよ」
— 高海千歌。人気取りのキャラ付けと「好きを貫くこと」の違いに気づいた場面。
「元々は天使みたいにキラキラしてて、何かのはずみでこうなっちゃってるんじゃないかって」
— 国木田花丸。善子の中二病の奥にある気持ちを代弁する。

押さえたいポイント

  • 「人気のための個性」と「本当の好き」の対比がこの回のテーマ。ダイヤの叱責は正論で、千歌たちの成長材料になる
  • 善子の「ヨハネと呼びなさい!」→たまに素で「よしこ」が出る、の往復は以後ずっと続く定番ギャグ
  • これで2年生3人+1年生3人の6人体制が完成。残るは3年生3人(第9話)
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第6話『PVを作ろう』

廃校の危機、そして「この町の良さ」を探す旅
統廃合=廃校の危機果南の副学?PV撮影海開き

30秒でわかるこの話:浦の星女学院が沼津の高校と統合され廃校になるかもしれない——衝撃の事実が判明する。鞠莉が理事長になったのは、大切なこの学校を守るためだった。千歌たちは入学希望者を増やすため学校と町の魅力を伝えるPV作りに挑むが、「特に何もない町」の良さが見つからず理事長にダメ出しされる。答えをくれたのは海開きの日の風景。町中の人が海に集まるこの町の温かさこそが魅力だと気づき、みんなの想いを乗せたPVが完成する。

ここまでの前提

  • 浦の星の入学者はこの2年減り続けており、来年の入学希望者数次第で統廃合が決まる
  • 鞠莉は「私は諦めない。私のやり方で廃校を阻止する」とダイヤに宣言。そのための切り札がスクールアイドル
  • μ'sもかつて音ノ木坂の廃校を阻止した。「ミューズがやったように学校を救う」が千歌の合言葉になる

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「私、心の中でずっと叫んでた。助けてって。ここには何もないって。でも違ったんだ」
— 高海千歌。「何もない町」という思い込みがひっくり返る瞬間。
「努力の量と結果は比例しません」
— 小原鞠莉。理事長としての厳しさ。この言葉は第7〜8話の東京で現実になる。

押さえたいポイント

  • 「廃校を救う」という1期後半の背骨がここで立ち上がる。同時に、鞠莉・果南・ダイヤの過去の因縁も少しずつ顔を出す
  • 果南が学校を長期休学している理由、鞠莉との気まずさは、まだ半分しか明かされない(回収は第8〜9話)
  • このPVが次回、思わぬ大反響を呼ぶ
ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期

第7話『TOKYO』

初めての東京、そしてSaint Snowという「本物」との遭遇
PVが5万再生東京イベント招待Saint Snow 登場音ノ木坂訪問

30秒でわかるこの話:海開きPVが5万再生を突破、ランキングは全国99位まで急上昇し、Aqoursに東京のスクールアイドルイベントから招待状が届く。田舎者丸出しではしゃぎながら上京した9人……ではなく6人+α。しかし会場で出会った函館の実力派Saint Snowに「勝ちたくなければなぜラブライブ!に出るの?」と問われ、そのステージの完成度に圧倒される。浮かれた遠足気分のまま、Aqoursは「本物の世界」の入口に立たされる。

ここまでの前提

  • 出演イベントには昨年のラブライブ!入賞クラスのグループが多数出演。Aqoursの出番は2番目の「前座」扱い
  • 観客投票でランキングが決まり、上位に入れば一気に有名になれるチャンス
  • ダイヤは東京行きの意味を知りつつ、あえて止めなかった(「私たちが乗り越えられなかった壁」という含みが語られる)

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「勝ちたくなければ、なぜラブライブに出るのです?」
— 鹿角聖良。「楽しく輝きたい」だけだったAqoursに刺さる、最初の本質的な問い。
「夢は夢でも、簡単に届かない特別なものを目指してる。敵は誰? 敵は弱い自分」
— Saint Snowの流儀。Aqoursとの温度差がこの後の結果を暗示する。

押さえたいポイント

  • 楽しい観光パートと不穏な結末のコントラストがこの回の設計。はしゃぐ場面ほど、後の「ゼロ」が痛くなる
  • Saint Snowは単なるライバルではなく「ラブライブ!に本気で勝ちに来ている側」の視点をAqoursに与える存在
  • ダイヤと果南が東京行きを複雑な表情で見送る理由は、次話でついに明かされる
ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期

第8話『くやしくないの?』

得票0の現実と、初めて千歌が流した悔し涙
得票数03年生の過去 前編夜の海「0から1へ」誕生

30秒でわかるこの話:東京イベットで精一杯歌ったAqours。しかし観客投票の結果は30組中30位、得票数0——誰ひとりAqoursに投票しなかった。「精一杯やったから満足」と笑う千歌に、曜と梨子は「悔しくないの?」と問い続ける。同じ頃、ダイヤの口から2年前の真実が語られる。果南・ダイヤ・鞠莉も同じ東京のステージで「歌えなかった」過去があったのだ。夜の海に飛び込んだ千歌はついに本音を爆発させる——「悔しい。ゼロだったんだよ。悔しいじゃん」。ここからAqoursの合言葉「0から1へ」が生まれる。

ここまでの前提

  • 2年前、1年生だった果南・ダイヤ・鞠莉の3人もスクールアイドルをやっていた(グループ名は当時から関わる重要事項)
  • 鞠莉には海外留学の話が来ていたが、スクールアイドルを理由に断り続けていた

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「悔しい。やっぱり私、悔しいんだよ。ゼロだったんだよ。悔しいじゃん」
— 高海千歌。いつも明るいリーダーが初めて見せた本音。1期最大の転換点。
「みんな、ちかちゃんのためにスクールアイドルやってるんじゃないの。自分で決めたのよ、私も」
— 桜内梨子。「私が泣いたらみんなが悲しむ」と抱え込む千歌を解放する一言。
「あなたたちは歌えただけ立派ですわ」
— 黒澤ダイヤ。突き放してきた後輩たちへの、精一杯の敬意。

押さえたいポイント

  • 「0」という数字がシリーズのキーワードに昇格する回。得票0→入学希望者0(第12話)→「0から1へ」(第13話のMC)と繋がっていく
  • 3年生の過去はまだ半分。「果南はなぜ歌えなかったのか」の真相は第9話で反転する
  • ダイヤ・果南が「逃げているわけじゃない」と繰り返す意味を、次話の視点で見返すと味わいが変わる
ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期

第9話『未熟DREAMER』

2年前の真実、そして3年生3人の再出発——Aqours 9人完成
3年生の過去 完結果南の本心夏祭りライブAqours 9人に

30秒でわかるこの話:復学した果南は、鞠莉の「もう一度一緒に」という誘いを頑なに拒み続ける。業を煮やした千歌が3年生3人を部室に呼び出すと、ダイヤが真実を明かす——2年前、果南は歌えなかったのではなく、わざと歌わなかった。怪我を押してステージに立とうとする鞠莉を守り、鞠莉の留学(=未来の可能性)を奪わないために身を引いたのだ。すれ違い続けた2人は本音をぶつけ合い、ハグで和解。夏祭りのステージで3年生を含む9人が「未熟DREAMER」を歌い、Aqoursはついに完全体になる

ここまでの前提

  • 第8話でダイヤが語った「歌えなかった」過去には続きがあった
  • 鞠莉が理事長として戻ってきた本当の目的は、廃校阻止と同時に「あの時を取り戻すこと」
  • 果南の休学は表向き「父の骨折で家業(ダイビングショップ)の手伝い」

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「カナンさんは歌えなかったんじゃない。わざと歌わなかったんですの」
— 黒澤ダイヤ。第8話の「歌えなかった」が反転する瞬間。
「だったら素直にそう言ってよ。リベンジだとか負けられないとかじゃなく、ちゃんと言ってよ」
— 果南と鞠莉、2年分の本音の応酬。
「本音ぶつけ合うとこから始めよう。その時見える光がある、はずさ」
— 「未熟DREAMER」に込められた、この回そのもののメッセージ。

押さえたいポイント

  • 1期前半の全伏線(黒板のAqours、ダイヤのμ'sマニアぶり、果南の休学、鞠莉の理事長就任)がここで一斉回収される、シリーズ屈指の重要回
  • 第4話の花丸とルビィ(相手を想って身を引く→本音で解決)と同じ構図の拡大版。「相手のために黙って我慢する優しさは、すれ違いを生む」が1期の裏テーマ
  • これで9人。物語は「ラブライブ!予選」と「廃校阻止」の2本柱に集約されていく
ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期

第10話『シャイ煮はじめました』

夏合宿と海の家、そして梨子に届いたピアノコンクールの知らせ
夏休み特訓海の家バイト鞠莉の創作料理梨子とピアノ

30秒でわかるこの話:夏休み。ダイヤ発案の猛特訓スケジュールと、自治会の海の家の手伝いを両立するため、千歌の旅館で合宿が始まる。鞠莉の創作料理「堕天使の涙」(タバスコまみれ)などの迷走を挟みつつ、賑やかな夏が過ぎていく。そんな中、梨子にピアノコンクールの案内が届く。開催日はなんとラブライブ!地区予選と同じ日。梨子は「今の居場所はAqours」と隠すが、夜の海辺で梨子のピアノを聴いた千歌は、「コンクールに出てほしい」と背中を押す。

ここまでの前提

  • 梨子は「いくら弾いても届かなかった音」を探すために内浦へ来た(第2話)。Aqoursでの日々を経て、そのピアノに再び向き合えるかが問われる
  • 夏の終わりにはラブライブ!の予備予選(映像審査)、秋に地区予選が控える

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「自分に聞いたの。どっちが大切なのか。すぐ答えは出た。今の私の居場所はここなんだって」
— 桜内梨子。本心だが、ピアノへの想いを封じた答えでもあった。
「りこちゃんにとってピアノは同じくらい大切なものだったんじゃないの? その気持ちに答えを出してあげて」
— 高海千歌。自分が勧誘した張本人なのに、と葛藤しながらの言葉。

押さえたいポイント

  • タイトルの「シャイ煮」は鞠莉の迷創作料理から。ギャグ回の顔をした、梨子編クライマックスへの助走回
  • 千歌の選択に注目。「勝つために9人を維持する」より「仲間の大切なものを守る」を選ぶ——Saint Snow的な勝利至上主義との対比
  • 「9人で歌えない予選」という課題が次話の主役・曜に引き継がれる
ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期

第11話『友情ヨーソロー』

ずっと我慢してきた幼なじみ・曜の想いが溢れる回
曜が梨子の代役に幼なじみの遠慮雨の和解予備予選ライブ

30秒でわかるこの話:梨子が東京へ発ち、曜が梨子のポジションで踊ることに。しかし曜のダンスがなぜか合わない。原因は技術ではなく心——「千歌と2人で始めたかった」という長年の想いを、曜はずっと呑み込んできたのだ。鞠莉の「うりゃうりゃ」問い詰めで本音を引き出され、梨子からの電話で千歌の想いも知った曜は、夜の学校で千歌と衝突し、雨の中で号泣。わだかまりが解けた8人は、梨子が東京でピアノを弾くのと同じ時、地区予選のステージで「想いよひとつになれ」を歌い上げる。

ここまでの前提

  • 曜は第1話からの初期メンバーだが、水泳(高飛び込み)と掛け持ちで、常に一歩引いた「何でも器用にこなすサポート役」を演じてきた
  • 千歌は曜の誘いを断り続けてきた過去を気にしており、「スクールアイドルは絶対曜と一緒にやり遂げる」と決めていた(このことを曜は知らない)

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「要は、ちかっちのことが大好きなのでしょ。なら本音でぶつかった方がいいよ」
— 小原鞠莉。2年間の後悔を経た先輩だからこその説得力。
「私、バカだ。バカようだ」
— 渡辺曜。ひとりで抱え込んでいた想いが雨と一緒に流れ出す。

押さえたいポイント

  • 1期3度目の「想い合うがゆえのすれ違い」(花丸ルビィ→果南鞠莉→千歌曜)。解決役が当事者経験者の鞠莉、という縦の繋がりが美しい
  • 「想いよひとつになれ」のステージは梨子のピアノ音源と8人のダンスが交差する、1期でも特に評価の高い演出
  • 千歌の「輝き=みんなで輝くこと」という定義が、仲間1人ひとりの物語を束ね終えた状態で最終2話へ
ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期

第12話『はばたきのとき』

予選突破の光と入学希望者0の影、そして「μ'sを追いかけない」決意
予備予選突破入学希望者0再びの東京0から1へ

30秒でわかるこの話:Aqoursは予備予選を突破、梨子も「探していた音」をピアノで見つけて帰ってくる。しかし喜びも束の間、学校説明会の参加希望者はまさかの0人。「なぜまたゼロなのか」。答えを探しに9人は再び東京へ向かい、Saint Snowと再会し、μ'sの母校・音ノ木坂を訪ねる。そこで知ったのは、μ'sが優勝の記録さえ何も残さず卒業したという事実。千歌はついに気づく——μ'sのすごさは「何もない場所を自由に走った」こと。追いかけるのをやめ、自分たちだけの景色を探すと9人は誓い合う。

ここまでの前提

  • PVは大再生、予選も突破、サインを求められるほどの知名度——なのに肝心の入学希望者が集まらないというねじれた状況
  • 今年のラブライブ!決勝会場は秋葉原ドームに決定。Saint Snowも北海道予選をトップ通過している

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「ミューズのすごいところって、きっと、何もない場所を思いっきり走ったことだと思う。自由に、まっすぐに。だから飛べたんだ」
— 高海千歌。第1話からの「μ'sみたいになりたい」が卒業される瞬間。
「私でいいんですよね。仲間だけを見て、目の前の景色を見て、まっすぐに走る。あなたの背中ではなく、自分だけの景色を探して走ります」
— 高海千歌からμ's・穂乃果への心の中の宣言。1期のテーマの答え。

押さえたいポイント

  • 「憧れの対象を追いかけることからの卒業」という、アイドルアニメとしては大胆なテーマがここで明言される。最終話のMCとライブはこの決意の実演
  • Saint Snowの「勝つ」とAqoursの「走る」、2つの答えの対比はそのまま2期以降のライバル関係の軸になる
  • ダイヤの東京トラウマ(幼少期の迷子)などコメディも充実。重い回とのバランスに注目
ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期

第13話『サンシャイン!!』(1期最終話)

地区予選の舞台で、9人が「私たちの物語」を歌う
地区予選本番全校生徒の応援物語のMCMIRAI TICKET

30秒でわかるこの話:ラブライブ!地区予選本番。クラスメイトのむっちゃんたちから「私たちも一緒に学校を救いたい」と申し出があり、千歌は全校生徒でステージに立つことを思いつくが、規定で出演はエントリー済みの9人のみと判明。仲間たちは客席から「宇宙一の応援」で参加することに。ステージ上で千歌は、内浦の町とAqoursの歩み——出会い、得票0の悔しさ、「0から1へ」の誓い——を物語として語るMCを披露し、9人で「MIRAI TICKET」を歌い上げる。輝くとは、起きること全てを受け止めて楽しむこと。1期はここで幕を閉じる。

ここまでの前提

  • 予選を勝ち抜けば決勝は秋葉原ドーム。ただし学校を救う「入学希望者」はまだゼロのまま
  • 浦の星の生徒たちは「学校を救いたいのはAqoursだけじゃない」と動き始めている

ストーリーの流れ

心に残るセリフ

「起きること全てを受け止めて、全てを楽しもう。それが輝くことだから」
— 高海千歌。第1話の「輝きたい」への、1期を通した答え。
「叶えてみせるよ、私たちの物語を。——この輝きで、君の心は輝いてるかい?」
— 締めのモノローグ。デビュー曲のタイトルを回収して1期完結。

押さえたいポイント

  • ステージ上で自分たちの物語を「語ってから歌う」構成は、劇中ミュージカル的な最終話ならではの演出。第12話の「自分だけの景色を走る」の実践になっている
  • 予選の結果も廃校問題も未解決のまま終わる。この2つの宿題が2期『ラブライブ!サンシャイン!!』第2期の主軸になる
  • 1期は「0から1へ」の物語。2期は「1をどこまで大きくできるか」の物語として続く